気温も上がり、ほのかな香りと共に、美しく庭に咲く花々を目にする機会が多くなってきました。そんな花の季節に今年もガーデニングショーが開催されました。  今回のショーのテーマは「L ’ art de vivre(アール・ドゥ・ヴィーヴル=アートな暮らし)」美しいバラと庭を日常生活の中に身近に配することで美的でハッピーな時間と空間を演出しようというものです。

プリンセス・ジャルディ二エの「小さなシャトーの花の庭」

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多くの印象派の画家達が魅了されたと言われるフランス・ノルマンディ地方の美しい風景をガーデンデザイナーである古谷夫妻が「古城と整形式庭園」をイメージし独創的なガーデンを提案しました。一度みたら忘れられないインパクトのあるこの作品は会場でも大変注目を集めまていました。ひときわ目を引く構造物は古谷博光さんが、ピンクを基調とした植栽は桂子さんが担当しています。
古城をイメージした3本のコニファーを中心にシンメトリックに構成されたこの庭園にはオールドローズやシャクヤクなど多品種のピンクの花々が咲き乱れます。
フランスの伝統様式と古谷夫妻の独創的な発想から生み出されたこの作品からは、今にもちいさなお姫さまが現れそうな雰囲気です。目を閉じて、そこに住むお姫様の物語を想像してみるのもこの庭園の楽しみ方のひとつだと思います。そんな大人でもわくわくさせるような、夢いっぱいの作品となっていました。

 

「こだわりのデザイナーズガーデン」 

プロ・アマを問わず一般公募によって審査されるガーデニングコンテスト部門。
ガーデン、ハンギングバスケット、バラの切り花、バラの鉢植えの部門別にコンテストが行われました。

ガーデン部門では、斬新で自由な発想を持ったオリジナル・ガーデンの作品を広く募集しました。テーマ性はもとより、デザイン、造園技術、植物の品質を含めた総合評価より審査されています。
募集カテゴリーはサイズA(24u)、サイズB(12u)、ベランダ(5.94u)となっています。

ひみつ基地パラダイス(ガーデン部門サイズA

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24uの広いブースに夢あふれるひみつ基地を表現した京阪園芸叶ン計軍団さんの作品。夢いっぱいにデザインされた庭の中では、小さな小人達があちこちで遊んでいる姿が見えます。シンボルツリーには秘密基地のツリーハウスがあり、見ているだけでその物語や小人達の楽しそうな話し声が聞こえてきそうです。植栽方法も斬新で、ワイヤーのフレームに、花を絡ませ蝶や大きな花を表現していたりと見ているだけで、ふと童心に帰ってしまうような作品となっていました。 家の庭に小さなツリーハウスや小さなブランコなど自分で作った作品と植物を組み合わせ、物語性のある庭を表現してみるのも楽しそうです。

旅の思い出(ガーデン部門サイズB

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旅の思い出を表現した国分造園さんのどこか懐かしく不思議な雰囲気のガーデン作品。玄関へのアプローチと駐車スペースを残しつつも駅のホームや踏み切り、トロッコをなど用いて思い出の情景を表現していました。思い出の1ページがそのままガーデンとして表現されたこの作品は、むぎわら帽子やトロッコの中のレンガなどポイントの使い方が非常にうまく大変参考になります。植栽に関しても何気なく植えられているようにみえますが、ところどころに緻密な植栽計画を感じさせるハイセンスな作品となっています。

奥行を感じさせるテラス (ベランダガーデン部門

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鴨下ふみえさんのこの作品は狭いベランダの空間も計画しだいで奥行を感じさせることができるという事を証明した作品。一見わかりづらいですが良く見ると空間を広く見せるため、目の錯覚を利用したトリックが散りばめられています。例えばベランダのライン対角線を上手く利用し空間に奥行や広がりを持たせていたり、何気なく配置された鉢や小物類など広く見せるための技が散りばめられています。またリビングから庭へと視線をつなぐように計画したことにより実際の面積以上の空間を感じさせることができる事など大変参考になる作品となっていました。

ハンギングバスケット(ハンギングバスケット部門

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ハンギングバスケットを見て、まず最初に興味を引かれたことは、それが平面的なものではなく立体的なオブジェとしての存在感を持っているという事。「花は下から上に生えるもの」という常識の枠にとらわれず、柱の上から噴水のように咲く花も良かったですが、前述の常識の枠という観点から見れば目を引くのは吊りタイプのハンギングネットでしょう。ハンギングバスケットの良さは空間や壁面を活用でき、ガーデニングに立体感が生まれることだと思います。私がハンギングポットをガーデニングに活用するなら秋口の花を使い、主役の花と、小花やしだれるタイプなどの脇役の花を決め、寄せ植えをしてみたいと思います。

会場内には、このハンギングを使ったベンチがあります。ただベンチがあるだけではなく上にハンギングがあることで雰囲気が違ってきます。植える花によっても雰囲気はどんどん変わりその変化がすごく面白い作品だと思います。